コロンビア政治界の激震が走っている。元大統領フアン・マヌエル・サントスと元大使アルマンド・ベネデッティが、かつての盟友から敵へと転落し、互いに容赦ない攻撃を繰り広げている。この二人の間で展開される公開の戦いは、政治的な裏切りや秘密を暴露し、コロンビアの未来に影響を及ぼす可能性がある。
ジョセ・オブドゥリオ・ガビリアは、この激しい対立を「真の戦い」と称し、サントスとベネデッティが互いに名誉を傷つけ合っている様子を詳述した。サントスは、現在の大統領グスタボ・ペトロ政権の「アキレス腱」としてベネデッティを名指しし、彼の政策が憲法秩序を脅かすと批判。特に、ベネデッティが提唱する国民投票や憲法制定議会の提案を「憲法の秩序を弱体化させる」と非難した。
一方、ベネデッティはサントスに対し、彼を「チャーチルの模造品」と呼び、政治的な不安定さを指摘。サントスがオデブレヒトの「大統領」であったとする強烈な発言は、過去の汚職スキャンダルを引き合いに出すもので、彼の政治的信頼性を揺るがす内容だ。
この口論は、かつては平和合意のために協力していた二人の間に深刻な亀裂が生じていることを示している。ガビリアは、この対立がコロンビア政治の内部のひび割れを浮き彫りにしていると指摘し、個人の利害関係が政治の表面下で渦巻いていることを示唆した。
ペトロ政権はこの論争に対して静観の構えを見せているが、これらの公的な対立が政権のイメージに悪影響を及ぼす可能性があることは否めない。コロンビアの政治は依然として激しい戦場であり、連携が脆弱で、恨みが残る中、ガビリアのような人物がその現実を浮き彫りにしている。今回の対立は、コロンビア政治の根底にある力の闘争と生存競争を象徴している。